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「小さなひしゃく」亭・ロビー

三月やよい個人創作漫画サークルのブログ。 漫画からイラストから、園芸から料理やなんかまで、無軌道な創作の記録(汗)。

神さま仏さまの復興

多賀城市の東北歴史博物館で、「神さま仏さまの復興」という企画展をやっていることを偶然知りました。
今月13日まで。ううむどうしよう、旦那が忙しい。一人で行くのもなんだかな。
ってやってたんだけど、たまたま昨日、学芸員さんによる展示解説があると知り、これもなんかの機会だろうと思って、行ってみました。


あ、その前に、仙台駅で新幹線の切符も買いました。
駅員さんに教えてもらったおかげで少しお安くなりましたが、それでも今までの交通費の2倍以上…新幹線ハンパねえ…。



東北歴史博物館サイト http://www.thm.pref.miyagi.jp/index.php

仙台駅から東北本線で国府多賀城駅下車すぐ。
本当にすぐだった。駅のすぐ横にあります。

(ただし、↑の写真は、敷地内にある今野家という復元民家施設側から撮った写真なので、駅側からだと見え方は全然違います)


震災で被災した仏像や神像など、修復の過程のパネルと修復後の像とを展示した企画展。
被害の状況も、地震によるもの、津波によるもの、直接の被害はないんだけど建物が壊れて収蔵が難しくなったもの、と、色々です。

意外だったのは、「海水による被害の修復はあまり前例がない」ということ。言われてみれば、こんな状況、世界で見てもあんまりないのか…。でも、みなさんきれいになってました。
それでもかけてる部分とかは、震災前からのものだったり、部品が見つかってなかったり(700年余り毘沙門天に踏まれ続けた邪鬼が見つかってない、というのがありました)、どう見ても昔から壊れてるけど、地元の人たちが大事にとっておいてあったもの、てのも一緒に展示されてました。大事にされてるんだなあ。

大事にされてるなあ、ってのは、京都で修復中のお不動さんを「お見舞い」にいった、というエピソードなどでもうかがえました。
(ちなみに、その横山不動尊、寄木造りなんだけど、展示ではいわば「仮止め」の状態だそう。なぜかというと、大きい&重いため、バラバラにしないとお寺に戻せないのだそうです。お寺に戻したらちゃんと接合部を止めて、以後外に出すことはできなくなります。お寺の外で見るなら今のうちだよ!)

面白いなあ、と思ったのは、「御正躰(みしょうたい)」というもの。
鏡の裏に仏像が描いてあったりくっつけてあったりするもので、神道(鏡)と仏教(仏像)の融合したものなんだけど、バリエーションが多い。見ててなかなか楽しい。描いてある線が細すぎて、光の加減で全然見えなかったりして、たまたま近くにいた知らない人とあーだこーだ言いながら見たりしてました。

他にも、幕末に伊達家が旅の道すがらを絵師に描かせたという巻物も展示されてて(どうやら期間によって展示が変わるらしく、展示されてない分は壁に印刷されたもので代用されてた
)、今と変わってたり変わってなかったりする「美しい宮城の姿」とのこと。
でも、こっち来てひと月足らずの自分は残念ながら周りに比べてさめた感じで見てたように思う。わからないから仕方ないのだけど。


と、まあ、ひととおり企画展を満喫したけど、学芸員さんによる解説までにはまだ時間があり、券を見せれば出入り自由とのことだったので、他のテーマ展示や常設展を見て回る。常設展、所々人形があって(人形苦手。近づいたら喋るとかされたら泣く)、やや腰が引けた状態で見学。
東北各地のわらでできた大型の人形(福島のお人形様とか久しぶりに見た…前に見たのは伝承郷だったっけ)のコーナーはもっとちゃんと見たかったんだけど、あの部屋に一人でいるのはなかなかの怖さだったので(汗)ヘタレの自分は早々に出てしまいました…。


って、気が付いたら解説始まってた(苦笑・そういえば館内放送かかってたけど、最初の館内放送が開始20分くらい前だったから今回もそうだと油断した)。
あわてて企画展に戻って聞いてくる。最初の方聞けなくて残念。
(↑の文章でも解説で聞いた話が混ざってるので、内容はあえて省略)
解説によると、来館者数がどうやら少々苦戦してるそうで、お近くの方に一言二言三言ぜひ、とおっしゃってた。うーむ、面白いのに。気軽に来るには少々渋いテーマだからかなあ。


解説も終わり、そろそろ帰らないとと思って会場を出て、ふと思い出した。
で、常設展に確認に行き、やっぱりそうなので、質問しようとしたけど周りに職員さんが見当たらず、企画展前にいた職員の方に伺ってみたら、なんか学芸員さんに聞いてくれたり、来てくれた方がさらにほかの方を呼んで、と大ごとになってしまって、非常に申し訳なくなりました。本当にごめんなさい。
(でも、ふと床の石の中にあったなんかの化石っぽい断面を見つけて「サンゴかなあ」とか思いながら待ってたから、なんか変な人にもみえたかもしれない…)
担当の方が席を外してるとのことだったので、お詫びを言って帰ることにしたんだけど、その前に企画展の図録買ってくべと売店に寄ってたら、わかりましたと学芸員さんが来て教えてくださいました。本当にありがとうございます!

ということで。
さきにちらと触れました御正躰、常設展にも同じようなものがありまして、でもそちらは「懸仏(かけぼとけ)」となってて、なんで違う名前なのかなあと不思議だったんです。
学芸員さんによりますと、どちらも同じもののことを指すそうですが、「御正躰」というのは歴史用語(で正式な呼び方)だそうです。
また、展示は「現地でどう呼ばれてたか」を重視して表記をするそうです。なので、元から「御正躰」と呼ばれていればそれで、「懸仏」と呼ばれていればそれで表記する、とのことで、同じ館内で同じようなものでありながら表記が違うのはそのためらしいです。

なるほどー。
学芸員の皆様、職員の方々、ありがとうございました。
お手間とらせてしまい、本当にごめんなさい!
悪いと思いつつ、床石にあった化石っぽいのの正体も聞こうかなってチラッとでも考えた私をどうか許してください…(もちろん聞かずに帰った)。


敷地内にある古民家・今野家もチラッと見に行ったら、ちょうど解説されてるところで、気さくに声をかけて下さったんだけど、時間の都合で断腸の思いで帰る。
(今野家だけなら観覧無料だそうで、ふと来て見てく、ってのもいいんだろうなあと思ったり)
途中、逆方向の汽車が来たのを、自分が乗る記者と勘違いして慌てて走ったりしたけど、ちゃんと間に合いました。


そんな感じで。
書くこと沢山だったから、更新に時間かかっちゃった。
そんくらい面白かったよというお話でした。
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プロフィール

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三月やよい
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女性
自己紹介:
行動がついていかない春生まれ。
北海道出身。結婚後福島県→宮城県。
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