世はゴールデンウィークだそうで。
まあ、自分もちらほらお休みありますが、いわゆるゴールデンウィークではないですね…原稿やらんと。
漫画家の細野不二彦氏の呼びかけで、小学館の数誌に描き下ろされた懐かしのヒーローたちの漫画が、一冊になりました。今回、別の企画? で描かれたらしい、かわぐちかいじ氏の漫画も収録されてます。
いや待ってた。ほんと待ってた。
ええとすみません、以下、敬称略です。
残念ながら本編を読んだことないのもあるのだけど、いや嬉しいったら。
昔と変わったなあっていうところもどうしてもあるけど、逆にあまりに変わってなくて驚愕したことも。かわうそとか、うしおととらとか、GS美神の横島くんとか(笑・相変わらずすぎだよ…)。
「犬夜叉(高橋留美子)」みたいに連載のときの後日譚もあるけど、日付がはっきりしてないものはだいたいパラレルなのかな…という感じ。あ、「伝染るんです(吉田戦車)」も後日譚というか今どきの話か。
震災地舞台の漫画は2作(「ギャラリーフェイク(細野不二彦…これもっと読みたい…)」と「俺しかいない~黒い波を乗り越えて~(かわぐちかいじ)」)。
この本自体は必要最小限の経費を除く収益と印税は「大震災出版復興基金」と岩手・宮城・福島の各県庁運営の震災遺児育英基金に寄付されるんですが、あまり震災を強く感じないつくりになって…ないか、表紙に書いてあるし。
うん、まあ、中身は全体的にそんなに重くないかなと。そりゃシリアスな場面も結構あるけど、あんまり肩ひじ張らないアンソロジーかと。
懐かしさもあって、面白かったです。
あと個人的に驚いたのが、驚異の北海道率。
全9名の漫画家さんのうち4名が北海道出身(ゆうきまさみ、島本和彦、藤田和日郎、荒川弘)、北海道舞台が一作(「銀の匙 Silver Spoon」)、北海道のシーンや北海道弁を使ったシーンがあるのが2作(「うしおととら」「俺しかいない~黒い波を乗り越えて~」)…びっくり。どういうことなの。
いわゆる被災三県の出身の方は一人(吉田戦車・岩手)、あと、被災地舞台の漫画は先に書いた通り、そのほかサイボーグ009の漫画(石ノ森章太郎は宮城、今回掲載の漫画は島本和彦…すごく009でのけぞった…)が載ってるけど、なんか意外でありました。
今回一番うお!ってなったのは、荒川弘「銀の匙 Silver Spoon」…申し訳ありません、本編は読んだことないのです。なのでわかるかなあとか思って読んでみたんだけど、一番心わしづかみにされました。
本編の主人公のご先祖様の話。うお、開拓時代の話か! しかも福島県から来た人が主役っていう!
北海道出身、現在福島在住の自分のための漫画か!(違います)
ハチさん(相馬)とトクさん(会津)の言葉の違いとか、後半のハチさんがつい目立つことしちゃう場面とか、おおお!
逆に、屯田兵とか樺戸とかアイヌ文化とか、それなりに勉強したつもりだったけど、ちょっと自分の故郷のことよくわかってないかもなと反省したりした(苦笑)。
北海道弁は、今まであんまり文字で読む機会がなかったからかもだけど、なんとなく違和感というか…なんだよ自分、北海道の魂なくしつつあるの?(汗)
藤田和日郎は旭川出身だし、かわぐちかいじの漫画に出てる自衛隊は紋別だしなあ。どっちも自分住んだことないから、北海道弁でも違うっていう可能性も否定できない、てか判断できるだけの知識が今の自分にない(泣)。
ハチさんとトクさんの会話のほうが音声をイメージしやすい気も…あ、でも福島ネイティブの人が読んだらなんか違うとか思ったりするんだろうか。うーん、わからん。
そんなわけで、個人的に自分の北海道魂を試されてる気がしながら(苦笑)も、懐かしの方々に再び出会えてうれしかったです。みんな、会いたかったよー!!