ウチのサボテンをモデルにしてこの画力(泣)
逃避先が江戸川乱歩というのも何ですが。
昨日のNHK「その時歴史が動いた」は、江戸川乱歩が探偵作家クラブを設立するまでの話でした。
乱歩の作品を全部は読んでません(…怖くて)が、すごい人だなあと思う。
使われていた映像の中に、嬉しい人が二人。
一人は、明智”天地茂”小五郎(大人になった今、改めて見てみたいと思う)。
もう一人は、仁木悦子。
胸椎カリエスという病で寝たきり(後に車椅子も)の中で執筆し、「猫は知っていた」で江戸川乱歩賞を受賞した作家です。ミステリだけでなく多くの作品を残しておられます。(合ってますでしょうか)
例によって、好きなわけです。
最初に買ったのが「三日間の悪夢」(角川文庫)という短編集。
ガッツリとはまりました。
殺人事件の話なわけですが、ピリピリしない会話や空気にほのぼのします。子供を主人公にした物語も多く、味のある話が多いのです。
かといって、そんな雰囲気に心地よくなってたら、いきなり強烈なアッパーを食らいます。
(先の短編集でも、「壁の穴」のラストは本気で凹みました)
苦しい境遇や障害や戦争など、ときに痛みを感じるほどの描写をされますが、ストーリーにあたたかいまなざしを添えられて、読者も救われる思いです。
…例によって、説明が下手なわけです(泣)。
仁木雄太郎・悦子兄妹のシリーズが好きで、ずいぶん古本屋を回りました。今は出版芸術社から全集が出ているので、手に入りやすくなりました。有難い話です。
「漫画化の話があったら是非描かせて下さい!」というくらいです。例によって絵を描いたりしてるわけです。
音大の師範科に通う悦子と、大学生で大変な植物マニア(←とても控えめな表現)・雄太郎の兄妹が、殺人事件に巻き込まれたりして解決していくシリーズです。「猫は知っていた」も、この二人の第一長編です。
後に、シャボテンマニアのお金持ち・水原夫婦宅で、シャボテンの世話のバイトをしながら豪邸の留守を預かる、なんてファンタジーな境遇になったりしますが、この二人のシリーズは長短篇、さらにはそれぞれ結婚後も事件に巻き込まれたりして、事件を解決したりします。
たまーに、時代の変化のせいで「?」と思うことも。
ちょっと出に下駄履きだったり、屋根に石が置かれてたり、サイダーのビンに王冠(なつかしぃ)とか…ううむ。トリックも、この時だから成立するんだろうなあというのもあるので、今からドラマ化とかは難しいんだろうなあ。
その中で、気になってるのが「ダイヤモンドガラス」。
親から聞いた感じだと、自分も実物見てそうな気がするんだけどわからん。家の中が見えないように加工されたガラスです。
たぶんネットで検索したらすぐ出そうな気がするんだけど、ソレはしないで、博物館とかで昭和のとかやってたときとかにチマチマ探したり質問したりして実物を見ようと思ってます。
意外に見つかりません(笑)。
前に昔の金田一ドラマを見たとき、左右も見ずに車道を渡ったり、自転車に広告が付いてたり、人ごみの中に普通に復員兵がいたりで驚いたことがあります。当時はそういうのが当たり前で、まだそれを実体験した人が沢山いたわけで。今、ドラマ作ったら、こういうのってあんまり見たこと無い。
当時でなきゃ作れないディテールなのだなあ、と思います。
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なんかこのごろ、表現も追いつかぬまま変に書きまくってるような気がしますが、なんでか自分でもわかりません。でも、なにか描いたり書いたりせずにいられません。お見苦しいことごめんなさい。
なんだろうなあ。別に、見てる人が増えたからとかないし。逆に減ってきてるくらいだ(苦笑)。